八月の終わりは、きっと世界の終わりに似ている
最新刊:1巻(2017年1月1日発売)
著者:天沢夏月
本当に好きだった。こんなにも人を好きになることは、この先一生ないだろうとさえ思った。言葉や仕草の一つ一つ、ちょっとした表情の変化、笑い声、髪から香る石鹸のにおい……思い出すと息が苦しくなる。まるで肺の中に、炭酸でも入っているみたいに。 --透子。 高校二年の夏。心臓の病が原因でなくなった彼女のことを、未だ引きずっていた成吾。 あれから四年。交換日記の空白に綴られていく新しい返事。それは見間違えようもなく、透子の文字だった。