落日後宮の密かごと 書を愛づる姫は語らない(1)

著者:柊平 ハルモ/SNC

レーベル:KADOKAWA

ISBN:9784040763484

時は平安。十四歳の少女、比子(なみこ)は婿となる男を置いて逃げたーー 「源氏物語」の空蝉のように。  それから十年。ひとりで生きていくことを決めた比子は、縫い物を司る御匣殿(みくしげどの)の女房としておひとり様道を邁進していた。  そんな折、新しい蔵人頭が赴任してくる。  日に焼けた肌と鋭い目を持つ美丈夫は、比子の夫となるはずだった藤原禎光(ふじわらのよしみつ)だった。なるべく距離を取ろうとする比子だけれど、宮中で評判の「けしからぬ物語」をめぐる事件に禎光と一緒に巻き込まれ……。  雅やかな平安京で、失われた恋と謎の物語がはじまる。 第壱話 百夜も千夜も夢を見る  壱の章 夢うつつ  弐の章 『けしからぬ物語』  参の章 彼女の名前  肆の章  重なりあう  伍の章 今昔の浮き橋  彼(か)の岸にて 第二話 誰(た)があかつきのために照らす   壱の章 過ぎゆく秋  弐の章 日は雲に隠れる  参の章 沈む日昇る日  肆の章 揺らぐ灯火  伍の章 いつか竜胆の庭